60歳から月30万円稼げる資格は社労士や宅建士など10選

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60歳を迎えてから月30万円の収入を目指すなら、独占業務を持つ国家資格の取得が有力な選択肢になります。社会保険労務士や宅地建物取引士、行政書士などは年齢に関係なく能力を証明でき、独立開業や再就職の両方で道を開いてくれます。本記事では、60歳から挑戦しやすく月30万円規模の収入が現実的な資格を、仕事内容や難易度、収入の目安とあわせて紹介します。

背景には年金制度の変化があります。厚生労働省の制度改正により、働きながら老齢厚生年金を受け取る際に年金が減額される在職老齢年金の支給停止基準額が、2025年度の月51万円から2026年4月に月65万円へ引き上げられました。老齢厚生年金の月額と月給・賞与(直近1年間の賞与の12分の1)の合計が65万円を超えない限り年金が減額されなくなり、年金を気にせずしっかり稼げる環境が整いつつあります。60代の約5割が66歳以降も働きたいと回答し、60代後半の3割以上が年金額の減少を避けるために就労時間を調整してきた実態を踏まえると、この基準額引き上げは月30万円規模の収入を積極的に狙う後押しになります。

一方で、体力面の制約や異なる分野への転身の難しさから、未経験かつ高齢という条件では正社員求人が限られる現実もあります。資格は年齢に関係なく能力を客観的に証明できる武器であり、独立開業という定年のない働き方への道も開いてくれます。

目次

60歳から月30万円を狙える資格は独占業務や独立開業、人手不足業界の3条件で見抜ける

60歳から月30万円を狙える資格には、共通する条件があります。まず欠かせないのが独占業務です。その資格を持つ人にしかできない業務がある社会保険労務士や宅地建物取引士、行政書士は、企業からの需要が安定していて年齢を問わず重宝されます。

独立開業ができるかどうかも大きな分かれ目になります。雇用されて働く形では企業によって年齢が採用のハードルになりがちですが、独立できる資格であれば仕事量や単価を自分の裁量で決められ、年齢を理由に契約を切られる心配が小さくなるからです。

人手不足の業界と結びついているかどうかも見逃せません。ビルメンテナンス業界や不動産業界、医薬品販売業界は慢性的な人手不足に悩んでおり、経験豊富なシニア人材を積極的に受け入れています。

そして、これまでの社会人経験や人生経験がそのまま武器になるかどうかです。社会保険労務士やファイナンシャルプランナー、中小企業診断士は、企業経験や人生経験が提案力や信頼性につながりやすく、60代からのスタートでも若い有資格者と十分に渡り合えます。

社会保険労務士は独立開業した8割が未経験スタートで定年がない資格

社会保険労務士は、企業の労務管理や社会保険手続き、就業規則の作成、給与計算などを扱う国家資格です。労働・社会保険に関する書類作成や手続き代行は独占業務にあたり、企業にとって欠かせない存在になっています。

資格を取得するには社労士試験に合格したうえで、全国社会保険労務士会連合会に登録する必要があります。実務経験がない場合は事務指定講習を受講・修了すれば登録できるため、未経験からでも道が開かれています。独立開業した社労士の80%近くが未経験からのスタートで、開業前に社労士事務所などで勤務していた人はわずか21%にとどまるというデータもあります。60歳から勉強を始めて資格を取り、その後独立するという流れは特殊なケースではありません。

収入面では、独立開業した社労士の年間売上は平均1,658万円というデータがあります。自宅開業が可能で仕入れも不要なため経費を抑えやすく、年収1,000万円を狙うことも不可能ではありません。ただし実際には年収300万円から1,000万円超まで幅が大きく、平均すると400万〜500万円程度という見方もあります。月30万円(年360万円程度)であれば高すぎるハードルではなく、顧問契約を数社獲得できれば射程圏内に入ります。社労士には定年がなく、年齢を気にせず働き続けられる点も大きな魅力です。

難易度については、合格率が例年5〜7%程度とされ、宅建士や行政書士、中小企業診断士と並んで勉強時間の長い資格に位置づけられます。必要な勉強時間の目安はおよそ800〜1,000時間です。人生経験や社会人としての実務知識が試験内容と重なる部分も多く、若い受験者より理解が早いという声もあります。

宅地建物取引士は平均年収450万円で資格手当は月5万円前後

宅建士は不動産取引において重要事項説明や契約書への記名などを担う独占業務を持つ国家資格です。不動産業を営む事業所には従業員5人に1人以上の割合で宅建士を設置する義務があり、業界内での需要はきわめて安定しています。

平均年収は約450万円で、賞与は約72万円、月額給与は約25万円というデータがあります。企業規模10人以上では470万〜626万円という調査結果もあり、資格手当だけで月5万円前後を支給する企業も存在します。資格の有無で年収が年間12万〜36万円ほど変わるとの試算もあり、無資格者との待遇差は明確です。年代別では40代〜50代が最も年収を得やすい傾向にありますが、60代であっても契約社員や嘱託として不動産会社に再就職し、資格手当と歩合給を組み合わせれば月30万円を狙うことは十分可能です。

難易度は合格率15〜20%程度で、必要な勉強時間の目安は400時間程度です。社労士に比べると取得しやすく、初めて資格に挑戦する60代にも人気があります。不動産会社に再就職する道と、自ら賃貸仲介業を営む道の両方を選べる点も強みです。

マンション管理士と管理業務主任者はマンションストック増加で週1日からの求人も生まれている

マンション管理士は管理組合運営に関するコンサルティングを行う資格で、管理業務主任者はマンション管理会社が管理組合と契約する際の重要事項説明などを担う国家資格です。全国で分譲マンションのストックが増加を続ける中、管理組合の運営支援や管理会社側の実務を担う人材の需要は根強くあります。

シニア向けの求人事情を見ると、管理業務主任者はパートや契約社員として週2〜3日から働ける求人が多く、資格保有者には給与面での優遇があり安定収入が期待できます。東京都内では週1日から働ける管理業務主任者の求人もあり、60歳以上を対象とした求人も複数存在します。一方でマンション管理士は独占業務を持たないため求人自体がやや少なく、60歳以上という条件が加わるとさらに絞られる傾向があり、契約社員としての採用が中心になりやすい点には注意が必要です。

月30万円を目指すなら、管理業務主任者としてフルタイムに近い形で管理会社に再就職するか、マンション管理士として管理組合と複数契約を結び、コンサルティング報酬を積み上げていく形が現実的です。定年後の再就職先として、マンション管理業界はシニア層の受け皿として近年注目度が高まっている分野です。

中小企業診断士は独立開業の平均年収947万円でビジネス経験がそのまま強みになる

中小企業診断士は経営コンサルティングを行うための国家資格で、唯一の経営系国家資格として知られています。長年のビジネス経験や特定業界での専門知識を持つ60代にとって、これまでのキャリアをそのまま強みに変えられる資格です。

独立開業した中小企業診断士の平均年収は947万円というデータがあり、サラリーマンの平均年収(約460万円)の2倍以上に達します。これは売上ベースの数字であり、事務所家賃や交通費、資料代などの経費を差し引いた金額が実際の手取りになります。コンサルティング業では売上の70〜80%程度が年収として残ることが多いとされ、月30万円(年360万円)規模であれば、顧問契約を数社持つか、公的機関からの経営相談業務やセミナー講師を掛け持ちすることで達成しやすい水準です。

独立開業はどの年代でも可能ですが、未経験からのスタートでは実績がない分、事前に資金計画や集客導線を固めておくことが重要になります。60代であれば、現役時代に培った業界人脈や専門知識を生かし、特定分野に特化したコンサルタントとして差別化を図るのが現実的な戦略です。難易度は一次試験・二次試験を合わせた必要な勉強時間の目安が1,000時間前後とされ、社労士と並ぶ難関資格に位置づけられますが、実務家としての経験がそのまま得点力につながりやすい試験でもあります。

行政書士は2026年1月に補助金申請代行が独占業務として新たに加わった

行政書士は、官公署に提出する許認可申請書類の作成・提出代行などを独占業務とする国家資格です。相続や遺言、会社設立、建設業許可など幅広い分野を扱えるため、地域密着型の街の法律家として個人開業しやすい資格として知られています。

2026年1月には、補助金申請書類の作成代行が行政書士の独占業務として新たに位置づけられました。これまでグレーゾーンとされてきた補助金申請支援業務が明確に行政書士の業務として整理されたことで、中小企業の補助金活用ニーズを取り込んだ新たな収益源が生まれています。ものづくり補助金や事業再構築補助金など、企業の資金調達支援に関わる業務は今後さらに需要が拡大すると見られており、これから資格取得を目指す60代にとっても追い風となる制度変更です。

行政書士単体の平均年収は決して高くはないとされますが、社労士や宅建士とのダブルライセンスで業務範囲を広げたり、補助金申請支援に特化したりすることで、月30万円以上の収入を安定して得ている開業行政書士も少なくありません。試験の合格率は10%前後で、必要な勉強時間の目安は600〜800時間程度です。

ファイナンシャルプランナーはFP2級なら150時間からの学習でシニア世代の資産運用相談に強みを発揮できる

ファイナンシャルプランナーは、家計や資産運用、保険、住宅ローン、相続などについて総合的にアドバイスを行う資格です。働き方は企業内FPとして勤務する形、独立して相談料や執筆・講師業で稼ぐ形、副業として活動する形の3つに分かれます。独立を目指す場合は、最低でもFP2級以上、できればFP1級やCFP資格を取得しておくことが望ましいとされています。

独立系FPは相談料や顧問料で収入を得るため、営業力や交渉力が収入に直結します。裏を返せば、これまでの社会人経験で培った対人スキルや専門分野(不動産、保険、退職金運用など)を強みにできる60代にとっては有利な働き方でもあります。シニア世代の資産運用や退職金の運用相談、相続対策など、自らの年代と重なるテーマに特化すれば、同世代の顧客から強い信頼を得やすくなります。

FP2級の難易度は比較的取り組みやすく、必要な勉強時間の目安は150〜300時間程度で、半年間毎日1時間程度の学習でも合格が狙える水準とされています。資格取得のハードルが低い分、まずはFP2級を取得して保険会社や金融機関で相談業務を担当し、経験を積んでから独立するというステップアップ型のキャリア設計もしやすくなります。

第二種電気工事士は年齢制限がなく人手不足の電気工事業界で即戦力として迎えられる

第二種電気工事士は、一般住宅や小規模店舗などの電気設備工事を行うために必要な国家資格です。電気工事の仕事には法律上の年齢制限がなく、50代や60代、70代でも現役で活躍している人が多い業界です。電気工事業界は深刻な人手不足に直面しており、経験や判断力を重視して採用する企業が多いため、年齢よりも実務能力が評価されやすい傾向があります。

ビルメンテナンス業界では、電気工事士の資格が最も評価される資格の一つとされ、危険物取扱者やボイラー技士、冷凍機械責任者などと組み合わせることで、設備管理職としての市場価値がさらに高まります。シニア求人サイトには電気工事士を対象とした求人が多数掲載されており、週5日のフルタイム勤務であれば月30万円規模の収入も十分に狙える職種です。

実技試験があるため独学のみでの合格はやや難易度が高いとされますが、通信講座や職業訓練校を活用すれば、未経験からでも半年〜1年程度で取得を目指せます。体力に自信があり、手を動かす仕事が好きな方には特に向いている資格です。

危険物取扱者はビルメン4点セットの中核で乙種第4類の合格率は30%前後

危険物取扱者は、ガソリンスタンドや工場、ビルの燃料設備などで引火性液体などの危険物を取り扱うために必要な国家資格です。中でも乙種第4類(乙4)はガソリンや灯油など幅広い危険物を扱えるため、最も汎用性が高く人気があります。

合格率は30%前後とされ、他の国家資格と比較して取り組みやすい部類に入ります。ビルメンテナンス業界では、電気工事士や危険物取扱者、ボイラー技士、冷凍機械責任者を合わせてビルメン4点セットと呼び、これらを揃えることで施設管理職としての採用可能性が大きく上がります。単体の資格だけで月30万円を得るのは難しいものの、電気工事士など他の資格と組み合わせることで、未経験・60代からでも施設管理会社への再就職がしやすくなり、フルタイム勤務であれば月収30万円規模の求人も存在します。上位資格である甲種を取得すれば、すべての危険物を取り扱えるようになり、さらに待遇の良い求人にも応募しやすくなります。

ビル管理士は無資格の平均年収250万円を大きく上回る489万円が狙える

ビル管理士(建築物環境衛生管理技術者)は、延べ床面積が一定規模以上の建物における空気環境や給排水、清掃などの衛生管理を統括する国家資格です。平均年収は約489万円とされ、厚生労働省の賃金構造基本統計調査でも平均給与はおよそ460万円という水準が示されています。都市部の大規模ビルであれば年収500万円を超えるケースも珍しくありません。

無資格でビルメンテナンスの仕事をする場合の平均年収がおよそ250万円程度とされているのに対し、ビル管理士資格を取得することで給与水準が大きく引き上げられることが分かります。マネジメント経験を積み重ねれば、年収800万〜1,000万円超のキャリアパスも見えてくるとされ、施設管理職としてのキャリアの到達点と言える資格です。電気工事士や危険物取扱者などの実務経験を積んだうえでビル管理士を取得すれば、月30万円を大きく超える待遇での再就職も視野に入ります。

登録販売者は店舗管理者としての実務経験を積めば月収30万円規模に届く

登録販売者は、ドラッグストアや薬局などで一般用医薬品(第二類・第三類医薬品)の販売を行うことができる国家資格です。全国のドラッグストア出店が続く中、慢性的な人手不足もあり、シニア層を積極的に採用する店舗が増えています。

平均時給は1,070〜1,105円程度とされ、資格手当として時給が100円前後上乗せされたり、月5,000〜10,000円の手当が支給されたりするケースが一般的です。正社員としての平均年収は300万〜500万円程度という調査もあります。パート・アルバイトとして働く場合、時給ベースでは月30万円に届きにくい面もありますが、フルタイム勤務や複数店舗の管理者(店舗管理者要件を満たす実務経験者)としてのキャリアを積めば、資格手当と役職手当を合わせて月収30万円規模を狙うことも可能です。体力面の負担が比較的軽く、接客経験を活かしやすいことから、60代の女性を中心に人気が高い資格でもあります。

資格選びは勉強時間・雇用か独立か・業界の人手不足度の3軸で決める

ここまで紹介してきた資格には、それぞれ難易度や必要な勉強時間、収入までの道のりに違いがあります。自分に合った資格を選ぶ際は、3つの軸で検討することをおすすめします。

一つ目は、取得までにかけられる時間と費用です。社労士や中小企業診断士のように800〜1,000時間規模の勉強が必要な資格は、じっくり腰を据えて取り組める人向けです。一方、FP2級や危険物取扱者乙4のように150〜300時間程度で取得できる資格は、比較的短期間でまず一つ資格を取るという成功体験を積みたい人に向いています。難易度の目安としては、宅建士より社労士や行政書士、中小企業診断士のほうが必要な勉強時間が長く、さらに司法書士や税理士はそれ以上に長期の学習が必要とされる、という順序で理解しておくとよいでしょう。

主な資格の勉強時間と合格率の目安は次のとおりです。

資格名必要な勉強時間の目安合格率の目安
社会保険労務士800〜1,000時間5〜7%程度
中小企業診断士1,000時間前後
行政書士600〜800時間程度10%前後
宅地建物取引士400時間程度15〜20%程度
ファイナンシャルプランナー2級150〜300時間程度
危険物取扱者乙種第4類30%前後

二つ目は、雇用されて働くか、独立するかです。雇用される働き方は収入の見通しが立てやすい一方、60代という年齢が採用のハードルになる場合があります。独立できる資格(社労士、行政書士、中小企業診断士、FPなど)は年齢による制約を受けにくく、自分の裁量で仕事量をコントロールできる利点がありますが、軌道に乗るまでは収入が不安定になりやすい点も理解しておく必要があります。

三つ目は、業界の人手不足度合いです。電気工事士やビルメン系資格、登録販売者のように、業界全体が慢性的な人手不足に悩んでいる分野は、年齢に関係なく採用されやすい傾向があります。競争が激しい分野では資格を持っているだけでは差別化になりにくいため、経験や専門分野との掛け合わせが重要になります。

資格取得後に月30万円を稼ぎ続けるには体力管理と人脈の棚卸しが欠かせない

資格はあくまで入り口であり、実際に月30万円を稼ぎ続けるためには資格以外の要素も重要になります。

まず、体力と健康管理です。電気工事士やビル管理系の仕事は現場作業を伴うことが多く、無理のない範囲で働き続けるための体調管理が欠かせません。

次に、人脈とこれまでのキャリアの棚卸しです。社労士や中小企業診断士、FPのように独立開業を視野に入れる資格ほど、現役時代に築いた人脈や専門知識が顧客獲得の武器になります。資格取得と並行して、自分がこれまでどのような業界や職種で、どのような強みを培ってきたかを整理しておくとよいでしょう。

また、シルバー人材センターやハローワークのシニア向け求人枠、シニア向け転職サイトなど、60代に特化した求人チャネルを活用することも有効です。一般の転職サイトでは見つけにくい週2〜3日勤務や時短勤務可といった柔軟な働き方の求人が、シニア特化型の求人媒体には多く掲載されています。

最後に、年金制度の理解です。2026年4月に在職老齢年金の支給停止基準額が月65万円に引き上げられたことで、年金を受け取りながらでもこれまで以上にしっかり働ける環境が整いました。年金と給与の合計額を意識しながら、無理のない範囲で収入の最大化を図ることが、60代からの資格活用の鍵になります。

教育訓練給付制度は60歳以上でも利用でき専門実践なら最大192万円が支給される

社労士や中小企業診断士、行政書士など、通信講座や予備校を利用すると数十万円規模の費用がかかる資格も少なくありません。こうした費用負担を軽くする手段として、雇用保険の教育訓練給付制度の活用を検討する価値があります。

教育訓練給付制度は3つの区分に分かれます。一般教育訓練は給付率20%・上限10万円、特定一般教育訓練は給付率最大50%・上限25万円、専門実践教育訓練は給付率最大80%・年間上限64万円で、3年間通算すると最大192万円まで支給される仕組みです。社労士や行政書士、中小企業診断士の養成課程など、専門性の高い講座の中にはこの専門実践教育訓練の対象になっているものもあり、活用すれば自己負担を大幅に抑えて資格取得を目指せます。

重要なのは、この制度に年齢の上限がない点です。45歳や50歳はもちろん、60歳以上であっても雇用保険の加入要件(在職中であれば加入期間3年以上、初回利用の場合は1年以上、離職者の場合は離職から1年以内かつ加入期間3年以上など)を満たしていれば利用できます。ただし、在職中の受講を金銭面でさらに支える教育訓練支援給付金(基本手当相当額の一部を追加給付する制度)は45歳未満が対象とされているため、60代の場合はこの追加給付は対象外になる点には注意が必要です。

2025年10月には、新たに教育訓練休暇給付金という制度も創設されました。これは、在職中の労働者が資格取得などの教育訓練を受けるために会社から無給の休暇を取得した場合に、休暇中の生活費相当を支援する制度です。60代で在職しながら社労士や中小企業診断士などの難関資格の勉強時間を確保したい場合、こうした休暇取得と給付金をあわせて活用すれば、仕事を続けながら計画的に学習時間を捻出しやすくなります。制度の詳細な対象講座や手続きは変更される可能性があるため、実際に申請を検討する際は最寄りのハローワークで最新の要件を確認することをおすすめします。

独立開業には生涯現役起業支援助成金が60歳以上で助成率3分の2まで拡大される

社労士や行政書士、中小企業診断士のように独立開業を視野に入れる場合、資格取得だけでなく、開業初期の資金負担を軽減する公的助成金の存在も知っておくと安心です。60歳以上の人が新たに起業する場合を対象とした生涯現役起業支援助成金では、起業計画から12か月以内に生じた従業員の雇い入れや募集・採用にかかる雇用創出措置に係る費用の一部が助成される仕組みがあり、60歳以上の起業では助成率2/3・上限200万円(40〜59歳の場合は1/2・上限150万円)という手厚い支援が用意されています。開業当初は集客が安定せず収入が読みにくい時期が続きますが、こうした助成金を活用すれば、初期投資や運転資金の負担を抑えながら事業を軌道に乗せやすくなります。

また、独立せずに雇用され続ける場合に知っておきたい制度が高年齢雇用継続給付です。これは60歳到達時点の賃金と比べて、60歳以降の賃金が75%未満に低下した状態で働き続ける場合に、雇用保険から賃金の一定割合が上乗せ支給される制度で、60歳から65歳までの雇用継続を支援することを目的としています。定年後に再雇用され、資格を活かしてパートや契約社員として働く場合でも、この給付を組み合わせることで、額面上の賃金以上の実質的な収入を確保できるケースがあります。資格取得と合わせてこうした公的支援制度を組み合わせることが、60代から月30万円規模の収入を無理なく実現するための現実的な戦略になります。

60歳からの資格取得は独占業務や不動産需要、人手不足業界、経験活用の4つの道筋で開ける

60歳から月30万円を目指すなら、社会保険労務士や行政書士、中小企業診断士のように独立開業が可能で独占業務を持つ資格、宅建士やマンション管理士、管理業務主任者のように不動産業界の安定した需要を取り込める資格、電気工事士や危険物取扱者、ビル管理士のように人手不足の施設管理業界で重宝される資格、そしてFPや登録販売者のようにこれまでの経験や比較的取り組みやすい難易度を活かせる資格まで、選択肢は幅広く存在します。

大切なのは、自分の体力やこれまでのキャリア、かけられる勉強時間、独立志向の有無を踏まえて、無理のない資格を選ぶことです。2026年4月に在職老齢年金の基準額が月65万円へ引き上げられたことで、シニア世代が働きやすい制度環境も整ってきました。今は資格取得を通じて第二のキャリアを本格的に描き始める好機と言えます。

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